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闇夜の散歩

満月近くならば、灯りを持たなくてもその光の明るさだけで夜の森も普通に歩けるけれど、
今日のように新月あたりの夜は、森は一寸先さえ見えない闇に包まれているから、
闇に慣れていない人には、きっと怖くて歩けない。闇に慣れていても、ちと怖いもん。


3年前に
Dialog In The Dark」に出逢ってから、闇夜の散歩が大好きになった。
闇の中にいると、まず聴覚が鋭くなっていくのがわかる。
普段、目でモノを捉えることに慣れ過ぎてしまっていたことに気がつかされ、
ただ佇んでいるだけでも、嗅覚や皮膚感覚みたいなものも少しずつ変化してゆくみたいです。


そして、闇夜の散歩を始めた矢先、私が自分のことで一番驚いたのは、自分の中にある恐怖心。
一歩も踏み出していないというのに、光のない中で佇んでいるだけなのに、
「怖い」って感覚を持っていた。でも、同時に止めようのないワクワク感もあった。
とてもドキドキしていた。だから、無理に歩かないでそこにずっと佇んでいた。


今でもそれは同じ。歩きたいと思うまでは歩かない。
初めのうちは、自分の衣擦れと鼓動と呼吸ばかりが聞こえてくる。
風の音、水の音、生き物たちの音、気配、、
そして、自分がだんだんと闇と融け合っていくような感覚が現れて、
恐怖心が、不思議と優しい気持ちに変わっていく。
なんだか、すべてのものに愛されているように想えてならなくなる感覚。


「Dialog In The Dark」では、視覚障害を持つ人と、参加者8人が一緒に暗闇の中を歩くイベント。眼に見えるものだけを頼りにしているだけでは、見えないものがあるときっと教えられる。
闇夜の散歩は、その応用編。なんてったって一人ですから!本物のまるっきりの自然の中だし。


ひとりで闇夜の散歩をしてると、いいことばかりでもないですー。
最近はありませんが、穴に落ちたり、根っこや石に躓いたり、
木や枝で切り傷ができたりたんこぶができたり、、。


今、私は普段の生活の中でも、暗闇の中で過ごすこともある。
ただじっと座ってるときもあれば、(眼を閉じて)ご飯を作ったり食べたりする。(あほやな。)
真っ暗闇でいつもの調子でものを食べてもそれがなんだかわかりまへんが、
視力を忘れてしまえば、においと舌触りでその食べ物の本来を知ることができる。
普段は、食べることまで視覚やってるのかいな?。


真っ暗闇の中の音楽はかなり良いです。
聴くのも、演るのも。音の波が染込んでいくので跳んでしまいます。

真っ暗闇で最高の楽器は、波紋音! 鉄の作家・斉藤鉄平さんのオリジナル楽器です。
冬の時期の新月の晩に、暗闇音楽会をやれたらいいな~と、
ずいぶん前だけどてっぺいちゃんに言ったら「いいねー!」と言ってたので来てくれるかな。
この冬に実現したいな。

波紋音のCDが出ているようで、ここで音が聴けます。私は「万華鏡2」が好みですた。


闇夜の散歩、暗闇は光と等しいなぁと感じます。
明日は新月。物好きさん、闇夜の散歩、ご一緒にいかが~??(^^)
そして、Dialog in the dark、お勧めです!まだ参加したことはないのですが、きっと優しくなれるよ♪

Feet Don't Fail Me Now

by yumeyaeikoalways | 2010-10-07 05:18 | 日常のこと  

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