キッチンから愛を込めて2

日本の伝統的な食文化は、その姿を消して行くように想えます。しかし、最近、日本の食文化の美しさに気付き始めている人も、わずかですが現れ始めたようにも想います。伝えていくことことの尊さを想います。


さっちゃんは、私のあらゆる意味での師であり、母であり、大切な友人です。私は自分の母から、日本の伝統的な食文化について、「母から娘へ伝えられて行くこと」を、伝えてもらうことができませんでした。

本当の母は亡くなってしまった訳でも、仲が悪い訳でもありませんが、母の母、つまり私の祖母は、母を生んですぐに亡くなってしまいましたから、母も、「母から娘へ伝えらて行くこと」を経験することができなかったので、それを伝えるというのは不可能なことだったのかもしれません。縁あって、さっちゃんに「母から娘へ伝えて行くこと」を伝え直してもらっています。この体験は私の人生に於いて、最も貴重なことです。ありがたいことです。

一緒に料理を作るという時を重ねて行くうちに、料理の型、基本、用語や素材の扱い方を覚えました。季節の料理や、おもてなし料理も覚えました。時間と手間さえ惜しまなければ、何だってできます。そこには先人たちの知恵が隠されています。それを忘れ去ってしまうのは、日本人としてもったいないことです。

そして、だんだんと、優先することや、次に必要なことが、言葉を交わさなくても判るようにもなりました。全体が見えると、ひとつひとつの意味が見えてきます。それは料理以外のすべてのことに、応用が利きます。「食べること=生きること」と、さっちゃんは言います。私はさっちゃんに、豊かにさせてもらっています。

人が人と出逢うのは、いのちといのちが出逢うのは、その関わりの中でお互いを豊かにして行く為であるように私は想います。
ごはんを食べる前に、目の前の”いのち”に両手を合わせて、「いただきます」。そして、「ごちそうさま」。

キッチンから愛を込めて。
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by yumeyaeikoalways | 2005-07-04 11:16 | 料理人として  

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